昨日は飯田橋でセミナーを受けました。
最近はまたセミナーの参加が重なっているのですが、専門的なよいセミナーは常に開催されているわけではないので、受けられるときに受けておくというのは鉄則だと思っています。
もとより不動産と相続には切っても切れない深い関係がありますが、相続財産として見た時の不動産には、
といった特徴が挙げられます。
また車などの工業製品と異なり、同じ不動産というものはありません。
不動産は極めて個別性の高い財産であるだけに、その取り扱いにはオーダーメードでの対応が必要になります。
この様な複層的な特徴のある不動産が相続財産として残される時には、「不動産の共有は出来るだけ避ける」といった原則的な考え方はあるにしても、こうすれば必ず遺産分割協議や相続税の節税対策が上手くいくという様な画一的なマニュアルはありません。
そこに不動産と相続実務に精通した専門家の必要性があるわけなのですが、そのためには常に新しい事例や知識の習得に努めることが欠かせません。
昨日参加したセミナーは写真にもある通りタイトルが「幸せ不動産相続のヒント」というもので、相続と不動産の関係性を軸として相続問題(相続対策としての不動産の取り扱い)を考えるというものでした。
実はこういう切り口のセミナーで専門家がお金を払って聴きたいと思うものは決して多くはありません。
理由は簡単で、相続実務と不動産実務の両方を高いレベルで分かる(=つまり有料のセミナーを開催できるレベルの)方が極めて少ないからです。
昨日のセミナー講師の吉澤先生は、間違いなく日本を代表する相続コンサルタントの1人で、事例の豊富さや説明の構成、語り口を含めすべて一級品です。
そのセミナー料が2時間半で1万円ちょっというのはかなりお値打ちです。
昨日も「なるほど」、「そういうことか」、「こういうのが面白いかも」といった気づきがいくつもありました。
もちろん私も相続と不動産を仕事にしている現業の不動産業者である以上、あんまり目から鱗が落ちてばかりいるようでは困るのですが、幸いにして昨日は程よい刺激を受けて満足して家路につくことができました。
後はこの内容の整理とアウトプット。
いくつか面白いアイデアも浮かびましたので、実行に移してみたいと思っています。
帰りに吉澤先生の著作「失敗しない相続対策」も購入しました。
タイトルには「失敗しない」とありますが、中身はトラブル事例です。
プロ野球の野村監督も言っていましたが
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
上手く行った事例には「たまたま」ということもありますが、上手く行かなかった事例には必ず原因があるという考え方は正しいと思いますし、だからこそ失敗した事例においてどうすればよかったのかと考えることに意義があると思います。
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