遺産分割協議

遺産分割の概要

相続が発生し被相続人が遺言を残していない場合には、相続財産は相続人全員の遺産分割協議によって相続する人（財産の取得者）が決定します。

民法では法定相続人の相続財産に対する相続分が決められており、これを法定相続分と言います。
法定相続分は相続財産全体に対する割合で定められており、法定相続人の組み合わせによって下記の通りとなります。

遺言が無い相続においては、遺産分割協議が終了するまでの間、相続財産は相続人全員が法定相続分で共有した状態となります。

遺言の無い相続においては、相続財産は遺産分割によって各相続人に分配されることになります。
遺産分割は全ての相続人によって行われる必要があり、一人でも欠けると無効になってしまいます。

相続財産としての不動産には価格が大きく、物理的な分割が難しいという特徴があります。

共有とは一つのものを複数人で共同で所有している状態を指します。
共有による所有の対象物に制限はありませんが、一般には不動産においてよく見られる形態となります。

相続が発生し遺産分割協議を行う際に、ある相続人は被相続人から多額の生前贈与を受けていた場合、相続開始時の財産だけを対象に遺産分割協議を行ったのでは相続人の取得財産に不公平が生じるのではないかという疑問があります。

寄与分とは、被相続人の財産の維持または増加について無償で特別な貢献をした相続人がいる場合に、その相続人に対して法定相続分以上の財産を取得させて公平を保つ制度です。

相続は、相続が開始すると相続人全員による遺産分割協議を行い、相続税がかかる様であれば各人が相続（または遺贈により取得）した財産の額に応じて相続税を納付するのが基本的な手続きとなります。

遺産分割をめぐるトラブルは世間で考えられているよりもはるかに多く発生していると言われています。