連絡がつかない相続人がいる

遺産分割協議は相続人全員で行わないと効力が生じませんので、相続人の中に連絡がつかない人がいると遺産分割協議を進めることができず、相続財産が凍結状態になってしまいます。

<こんなことが起きるかもしれません>

遺産分割協議ができないと相続財産が凍結します
連絡がつかない相続人がいるため遺産分割協議が出来ないと、

  1. 銀行の預貯金を下すことが出来ません
  2. 不動産の名義書き換えができないため売却や修繕などができません
  3. 相続税を減らすことが出来る「配偶者控除」や「小規模宅地等の特例」は遺産分割協議が終了していることを条件に利用できるため、遺産分割協議が出来ないと適用条件を満たさず思いもかけず多額の相続税が発生する可能があります。

<対策>

1)遺言の作成

連絡がつかない相続人がいる場合には、遺言で財産の受取人を指定しておきます。
相続人が兄弟姉妹以外の場合には遺留分が認められますので、遺留分を侵害しない内容で作成するのが基本ですが、例え遺留分を侵害したとしても遺留分侵害を主張できる期間は、「遺留分を侵害されていることを知ってから1年以内、あるいは相続が発生してから10年」とされていますので、財産を受け取る相続人等が遺留分侵害の申し立てをされることを見越してその分の財産を残しておく前提で、遺留分侵害を無視した遺言とすることも可能です。

2)不在者財産管理人・失踪宣言

相続人が行方不明の場合は不在者財産管理人を家庭裁判所で選任してもらい、遺産分割協議に参加してもらう際にはその旨も家庭裁判所で許可を得ます。
相続人が生死不明の場合には失踪宣言を家庭裁判所に請求します。
最後に生存確認ができた時点から7年経過時点で死亡とみなされますが(死亡擬制)、人の死亡宣告をする非常に重い制度ですので簡単には認められないとされています。