相続対策には生命保険が有効です。
何故かというと相続人が受け取る生命保険金は相続税の対象になりますが、「500万円×相続人の数」の金額が非課税となるため現金で残すよりも節税対策になります。
また生命保険金は受取人固有の財産となるため、遺産分割協議や遺留分計算の対象にならず、受取人に確実にお金を遺すことが可能になります。(相続放棄をしても受け取れます)
つまり相続手続きにおいて生命保険は、「節税」、「遺産分割」の両面で優れた特徴があり、相続税が課税される見込みのご家庭や、相続人の関係などにより遺産分割協議が難航しそうなご家庭では是非生命保険をご活用いただきたいと考えている次第です。
ご参照「最強ツール!生命保険と相続対策」
と、ここまでは総論として正しいですし、相続セミナーでもよく取り上げられる内容ですが、では実際にどこの会社のどの保険商品を契約すれば良いの?と言うと、実はこれが中々難問です。
いくら相続のセミナーに参加しても、保険会社の主催でもない限り具体的な商品を紹介してくれることはありません。
実際問題としては保険商品の内容は複雑で、万人に向けの保険というものもありませんので、その方個別の事情によって最適な商品は変わりますし、販売チャンネルによっても取り扱う商品そのものが変わります。
同じような商品内容であっても保険会社の販売員さんが扱う商品と保険代理店が扱う商品では内容が異なっているということがありますし、金融機関の窓口でしか売られていない商品もあります。
また売る側にしても、保険会社の販売員さんは当然自社の商品しか紹介しませんし、保険代理店でもすべての商品を扱っているわけではありません。
それに代理店や金融機関窓口で紹介される商品は、何となく売りやすい商品や保険会社からの販売手数料が高い商品といった売る側の理由で紹介されるケースも少なくないようです。
(問題となったかんぽ生命の商品などはその典型でしょう)
要するにお客様が保険商品に関する、公平な説明を聞く機会はとても少ないのが現状なのです。
現状は保険に関する詳しい説明を聞けるのは「保険に加入する見込みのある方=見込み顧客」だけですが、その説明を聞く方が保険のことをよく理解できていなければ、最適な内容の保険商品に納得して加入するということは非常に難しいと言えます。
そしてその様な現状を潜在的に理解している人は、「保険は難しい」とか「保険は騙されそう」という印象を抱きがちで、結局のところそれが保険契約をすることをためらわせる大きな理由ではないかと考えます。
ただ冒頭申し上げた通り、生命保険は相続対策にとても有効です。
私は不動産業者ですが、相続を切り口にお客様とお話しをする機会も多いです。
そんな時に保険販売員(つまり保険商品を売る人)ではない立場で、簡単で良いので保険の説明が出来ればよいなーと思うことは多々あります。
そして保険を本当に必要とする方がいれば、保険会社の方や代理店の方の知り合いはたくさんいますので信頼できる然るべき方を紹介すればよいのです。
(当然私はマージンなど必要ありません)
繰り返しますが生命保険は相続対策に有効ですし、それは相続対策に限らずおそらく生活全般において生命保険は重要なものなんだと思います。
外国語の通訳ではありませんが、保険の内容を通訳できる人になりたいなと思い、仕事の傍ら保険の勉強をしています。