東証一部上場企業である(株)TATERUに業務停止命令が下されました。
かぼちゃの馬車事件で明るみに出た、融資審査書類の改ざんを同社も行っていたことが明らかになったためです。
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実は弊社も以前同社に弊社仲介で土地を購入してもらったことがあります。
購入した土地にはTATERU社がアパートを建築し、入居者を募集した後で収益物件として売却するというスキームで、土地の売買契約を結ぶ時にはすでにアパートを購入する投資家まで決まっていると言っていました。
当社の仲介は売主と買主TATERU社の間の売買契約ですので、その後投資家が購入する際の融資において不正申請が行われていたのかどうかは知る由もありませんが、もし銀行が与り知らぬところで書類偽装を行っていたとしたら、最悪の場合、投資家の方は銀行から一括返済を求められることにもなるかもしれません。(銀行をだましてまでやるのか?と言えばそれは相当グレーだと思いますが憶測でモノは言えません・・)
弊社とTATERU社との取引は数年前で、当時はまだ社名変更をする前でした。
ただ、印象に残る取引だったのでよく覚えています。
今でも覚えているエピソードとしては、
役職者も20代か30そこそこという感じでした。不動産会社らしくない洒落たオフィスにジーンズとTシャツ姿。
雰囲気も商談も「クール」という感じでした。
美人でした(笑)
経営の安定した大きな不動産会社は、給与水準も高めできれいな女性が多いのです。売主さんがとても気に入っていました(笑)まぁこれは余談です。
当時ネットで調べたところ、TATERU社は単なる不動産業者ではなく、元々はIT企業だったと記憶しています。
本来、不動産業はIT化を進めることで飛躍的に効率化が図れるはずなのですが、私の知る限りでは、「不動産業者はITが分からない」、「IT業者は不動産業界を知らない」という傾向が強く、本当にITを活用して不動産業の効率化に成功している事例は非常に少ないと思っています。
(事実、ITを駆使した新たな不動産サービスを謳う会社が定期的に生まれますが、多くが不動産業を知らないことが原因で失敗しているようです)
そんな中TATERU社は、ITを本業とする会社が、本格的に不動産取引を行っているという意味ですごいなと思いました。
取り引きが終わった後、別の担当者が「今、こんなサービスを考えているんです」とわざわざうちのお店に来てデモを見せてくれたことがあるのですが、そのサービスには唸りました。
現在、「TATERU Buy-Sell for Business」として提供されている、不動産仲介業務の業者マッチングサイトなのですが、既存のサービスよりも簡単で見やすくて、便利でという代物でした。
正直、同社の規模と資金力を背景にすれば実現すると思いましたし、実現して欲しいと思いました。
ただ現在のところはまだ確固たる形になっている様子はなく、今回の一件で先行きも不透明になったとは思いますが、私は本当の意味で「ITと不動産」のクロフネという感じに思っていました。
今回のニュースは、TATERU社の言い分では「不正な融資申請をしたのは事実でも、そのことで経営に行き詰った投資家はいない」、「投資家からの買取にも応じている」ということでした。
レオパレスの違法建築の様に、不幸になった人がいないのであればまだましですが、東証一部上場の不動産会社が起こした不正には違いなく、「イケイケの不動産業者は胡散臭いな」という印象は強くしたと思います。
私としては、こういうニュースで「やっぱり地元で長いこと営業している不動産業者が信用できるね」という風潮になってくれればそれはそれで嬉しいのですがいかがでしょうか。
数年前の取引とは言え、何かと印象深かった会社のニュースだったので色々と思うところがありました。