友人に相続の資料を送りました

学生時代の友人から、同窓の少し年上の先輩(私も年に数回お会いする先輩です)が相続について相談したいと言っているよという連絡がありました。

まだどの様な内容のご相談か分かりませんので、取りあえず弊社の相続小冊子「これだけは知っておきたい相続の基本」をお送りすることにしました。
またその流れで連絡をくれた友人も「うちも考えたほうが良いのかなぁ」と。

私たちはちょうど50歳の大台に差し掛かる前後の年代ですが、一般的には相続については2つの観点から考える必要があることが多いです。
ひとつは「自分の親世代からの相続」という観点。
つまり自分が相続人という立場で相続に関わるもので、兄弟姉妹などと遺産分割協議をする当事者となる相続です。
そしてもう一つは、「自分が被相続人(亡くなる人)」になる相続で、自分の財産をどの様に配偶者や次世代に引き継いでいくのかという観点です。

相続を考えるにあたっては様々な留意点がありますが、大きく分ければ「遺産分割(財産を揉めることなく分ける)」と「相続税(税金を減らす、納税資金を確保する)」という2つの問題があり、それを「上の世代からどう引き継ぐか」と「誰にどのように引き継いでいくか」という2つの立場で考える必要があります。

要するに簡単に分けても私たちの世代は、「2×2」の4通りの立場で相続を考える必要があり、おそらくですがこの4通りの分類において全く問題がないという方はむしろ少数派なのではないかと思います。

よく言われますが「遺産分割」は財産の多い少ないが本質的な問題ではありません。
むしろ統計的には財産が少ない方が揉めやすいとされています。
特に不動産など分割の難しい相続財産があるときには金額的に平等な遺産分割が難しく、公平にならない遺産分割をどの様に他の相続人と折り合いをつけていくのかという点に問題が生じやすいです。
遺産分割協議が基本的には人間関係の問題であると言われる所以です。

一方、相続税は財産が一定以上あるご家庭にかかわる問題であると言えますが、2015年に基礎控除が引き下げられてからは相続税の課税対象になるご家庭が増えました。
(「基礎控除」についてはこちらをご参照ください)
また相続税に関係の深い不動産評価の考え方や評価減の要件は複雑ですし、生命保険金など「みなし相続財産」といわれる財産や、過去に行った贈与財産の取り扱い、最近税務署が目を光らせている名義預金の問題など、相続税に関わる留意点は少なくありません。
持ち家があり、ある程度の金融資産等があるご家庭においては、相続税の問題は結果的に税金がかかるか否かは別として無関心でいることはできません。

それにしても日々不動産業者として不動産取引と相続に関わる仕事をしていますが、改めて思うことはいよいよ自分もそういう年回りになってしまったのだなぁということ。
特についこの間まで一緒に馬鹿をやっていたような気でいる友人とそんな話しをすると身につまされる感が強いです。
とは言え、相続や不動産という自分の仕事に関わることで友人や知人の役に立つことが出来るのであれば、それはそれでこの仕事をしている甲斐というものです。
特に私はよく言うのですが、「不動産業者は相談が無料」です。
世の中には色々な専門家がいますが、いつでも何度でも相談が無料という業種はそう多くありません。
お知り合いの方々だけでなく、このブログをご覧の皆様も是非お気軽に(できればアポイントを取って笑)ご相談にお越し頂ければ幸いです。

 

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