住みたい街ランキング 大宮はなぜ人気なのか

宅建協会が発行している業界紙「REAL  PARTNER」の6月号にリクルート社による「住みたい街ランキング」の解説記事が載っていました。
ご存知の方も多いと思いますが、このランキングの2019年版では、大宮が関東4位、浦和が同8位にランクインしています。

 

客観的に見た大宮の魅力とは

私は大宮の不動産業者ですので、当然大宮がどのように評価されているのかが気になります。
なぜ大宮はここまでランクを上げたのでしょうか?
実際に住んでいる側からするとちょっと高すぎでは!?という気もしますが、この様な記事によって客観的にどの様な評価がなされているのかを知ることは大切です。
以下、記事を抜粋してみたいと思います。

<抜粋・一部要約>

ランキングの変動を概観すると、埼玉県の大宮が9位から4位に、同じく浦和が10位から8位にランクアップしている点が目立つ。
ここ数年この傾向は続いており、東京の西側に集中していた人気エリアと比較して、その割安感と利便性が評価されたと考えられる。

2001年、平成の大合併によりかつての大宮市・浦和市・与野市がさいたま市となったが、元々は浦和が行政の中心地であったのに対し、大宮は主に商業の中心地として発展してきた。

大宮の名は、武蔵一宮氷川神社に由来するが、かつて中山道の宿場町として栄え、明治以降は「鉄道の街」として交通の要衝となったのである。

現在の大宮は東北・上越・北陸新幹線をはじめ、京浜東北線、高崎線、宇都宮線、埼京線、川越線、東武野田線、埼玉新都市交通など数多くの路線が乗り入れる巨大ターミナル駅である。

大宮は東京都心への通勤や県内の移動でも、極めて利便性が高いロケーションとなっている。例えば上野東京ラインを利用すれば、東京駅まで30分強で到達する。
ベッドタウンとしても人気があるゆえんだ。

駅に併設されたルミネ、東口の髙島屋、西口のそごうなどの大型商業施設のほか、飲食店街なども充実しており、近隣のオフィスで働く人たちや買い物客などで賑わう姿がいつも見られる。

大宮の魅力は街の賑わいだけではない。
氷川神社までは、駅の東口から徒歩でおよそ20分。緑に囲まれた長い参道をたどると美しい朱色の社殿が見えてくる。そして、その先には桜の名所であり自然豊かな大宮公園が広がっている。もちろんその周辺は閑静な住宅街だ。

この調査で大宮を選んだ人の属性は、シングル男性のほか、子供のいるファミリー世帯の比率が高くなっている。やはり移動や買い物の利便性だけでなく、子育てに適した住環境を求めた結果がそこに現れているといえるのだろう。

感想

大宮を評価する時に、最もポジティブな要素はやはり「利便性」ということになるのだと思います。
昨今の人気上昇はその点を抜きにして語れません。
新幹線の接続駅という立地上の特性もさることながら、都心ターミナル駅へのアクセスの良さはやはり埼玉県内では際立ちます。
元々、池袋・新宿・渋谷へは埼京線や湘南新宿ラインで直通できましたが、上野東京ラインの開通により東京・品川さらには横浜方面へも一本で行けることになりました。(横浜へは湘南新宿ラインでも直通できます)
さらに京浜東北線の始発駅という点も、都心感が繋がっている感があるのかもしれません。
一方、地価の割安さという点は当然ありますが、昨今の大宮駅周辺エリアにおける地価上昇は目覚ましく、割安感は薄れつつあるのかなと言うのが正直なところです。
新宿からほぼ同距離の立川あたりと比較すると、実勢価格はまだそれなりに安いようですが、路線価だけを比べると大差はなくなっている様子です(パッと見ですので不確かですが・・)
文中では氷川神社の存在にも触れていますが、土地を評価する際にこういう付加価値は大切だと思います。
氷川神社があるから大宮を選ぶという人は少なくても、こういう憩いの場が近くにあるという実利に加え、由緒という目に見えない効果はあると思います。
また今回のレポートでは触れられていませんが、大宮のすぐ隣にある「さいたま新都心」の存在も大きいのかなと思います。
さいたま新都心にはさいたまスーパーアリーナという首都圏屈指のアリーナがあり、高い知名度を誇りイメージアップに一役買っています。
伝統の氷川神社とアミューズメントのさいたま新都心(実際さいたま新都心駅周辺は大型ショッピングモールが開業して大宮とはまた違った賑わいを見せています)といったイメージが大宮エリアに形成されつつあるのかなと感じます。

ただ冒頭でも書きましたがこの4位という順位はそれでもちょっと高すぎという気はします。
例えば、6位の品川や7位の目黒と比べて、単純にどっちに住みたいと言われれて大宮を選ぶかと言われればそれはどうかなと。
恵比寿や吉祥寺、品川、目黒といった街は純粋な街のブランド力でランクインしている感があるのに対し、大宮はやはり都心の地価上昇による割安感という現実的な判断が大きいように感じます。
今後、大宮あるいは浦和が他の街の様にベスト10常連になるためには、さらなるブランド化が必要なんだろうと思います。

 

住みたい街ランキング

 

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